高精度な自動判定システムにより迷惑メールを手間なく遮断
迷惑メール遮断システムは、 iクラスタのシステムに統合されるかたちで導入されています。お客さま側で迷惑メールをリストに登録するなどの操作を行う必要はありません。迷惑メール遮断システムでは (1)メールの迷惑メール度を判定、 (2)迷惑メール度に基づき遮断/通過の実行、 という手順で迷惑メールの処理を行います。
(1)送信元の迷惑メール度を判定

迷惑メール遮断システムは、まずメールの送信元が迷惑メールを送っているかどうかの判断基準となる 「
迷惑メール度」 を判定します。判定にはシマンテック社のデータベース および 迷惑メール遮断システム自身の持つデータベースの両方を参照します。
シマンテック社のデータベースには世界中から収集された迷惑メール送信元のIPアドレスの最新リストが保存されており、その情報を基に精度の高い迷惑メー ル判定を行うことが可能です。またメール内容に含まれる情報のリアルタイム分析も同時に行われます。分析結果は迷惑メール遮断システム自身のデータベース に学習・蓄積され、迷惑メール度の判定に利用されます。
(2)メールの遮断/通過の実行
迷惑メール遮断システムは迷惑メール度の判定結果に基づきメールの処理を行います。 明らかに迷惑メールの送信元から送られたと判定されたメールは遮断されます。また、迷惑メールの可能性がない、あるいは低いと判定されたメールはそのままメールサーバーに送られます。

迷 惑メール度が中程度の場合、送信元メールサーバーとのデータのやり取りに遅延を発生させます(右図)。迷惑メールの送信元サーバーは大量にメールを配信す るために、こうした遅延が発生する送信先に対する配信を回避します。通常のメールの場合、送信元サーバーはメールが送信できるまで再送を試みます。
平均40〜60%の迷惑メールを遮断できます
上記のような方法で自動判別を行うことにより、迷惑メール遮断システムでは平均して 40〜60% の迷惑メールを遮断することが可能です。
この数字は送信元の迷惑メール度により異なります。迷惑メール度の高い送信元からのメールが多い場合、ほとんどの迷惑メールを遮断することが可能です。
また iクラスタの
迷惑メールフィルター を利用すれば、送信元メールアドレスやドメイン名で任意に迷惑メールを遮断することが可能です。これらの機能を組み合わせることで、より効果の高い迷惑メール対策が行えます。
※新種のウイルス同様、新手の迷惑メール送信手法や送信事業者は常に増えています。アイルでは、シマンテックの有する最新の迷惑メール対策技術を用いて迷 惑メールを遮断する仕組みを導入していますが、新手の攻撃等であった場合、お客さまの元に迷惑メールが届いてしまうことがありますのでご了承ください。継 続的に迷惑メールの流入を防ぐため、シマンテックと連携して、最善の迷惑メール対策を図っていきます。
迷惑メールを受信前に遮断するゲートウェイ型だからディスク容量も節約できます
迷惑メール遮断システムの大きな特長のひとつに、iクラスタのネットワークの入り口で迷惑メールを遮断する 「ゲートウェイ型」 である点が挙げられます(下図参照)。
迷惑メール遮断システムは、メールを受信する Mail サーバーの手前で迷惑メール(●)と通常のメール(●)を自動判定にて選別します。迷惑メールであると判定された場合、迷惑メールの受信そのものを行いません( Mail サーバーに迷惑メールを通しません)。
この仕組みにより、メール用ディスク容量を圧迫する迷惑メールが大幅に減り、ディスク容量を効率的に利用することができるようになります。
さらに iクラスタのシステム内における無駄なトラフィックも減ることになるため、iクラスタのシステムへのネットワーク負荷を軽減し、より快適なサーバー利用環境の維持にも貢献します。
※ 右記の構成図は説明を分かりやすくするため、メール関連の要素に絞った簡略図となっています。